この夏、オランダのEindhovenにあるSectie-Cという場所を訪ねた。

クリエイターたちが工房を構えるエリアで、現地で活躍する家具作家の方に案内してもらった。ちょうど夏のホリデー期間で休みが多かったけれど、それでも実際に作業している人の姿が見えた。同じようにものをつくっている人たちの、生の現場。そこにあるのは、完成された美しさというよりは、進行形の営みであり挑戦の記録だった。

滞在中の空き時間には、近くのすべり台を探した。まだ小さい息子と一緒に、地元の子供たちに混じって遊ぶ。立派な建物を見学するのと同じくらい、こういう何気ない場所で体を使う時間が、その土地の空気を教えてくれる。

建築は生活と切り離せない。どんどん便利になっていくこの時代、知った気になるのは簡単だ。でも、実際にその場に立ってしか得られないものがある。

きれいな言葉で語るよりも、実際に触れて、感じたい。図面や写真の中にはない、生きた建築の感触を、自分の目と体で確かめていきたいと思う。